ヘブソでございます。

今回は久々に所有デッキの紹介です。

デッキ名は、ワールドゴージャー。最近MOで最も熱いデッキですね。

クリーチャー 10

グリセルブランド/Griselbrand 1
妖精の女王、ウーナ/Oona, Queen of the Fae 1
歩行バリスタ/Walking Ballista 4
世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragon 4

その他スペル 32

水連の花びら/Lotus Petal 4
暗黒の儀式/Dark Ritual 4
納墓/Entomb 4
占骨術/Skeletal Scrying 2
思考囲い/Thoughtseize 4
動く死体/Animate Dead 4
集団的蛮行/Collective Brutality 4
Dance of the Dead 4
霊廟の秘密/Mausoleum Secrets 2

土地 18枚

日焼けした砂漠/Scorching Desert 2
沼/Swamp 16

サイドボード 15

トーモッドの墓所/Tomod Crypt 2
陰謀団式療法/Cabal Therapy 1
真髄の針/Pithing Needle 2
トーラックへの賛歌/Hymn to Tourach 4
漸増爆弾/Ratchet Bomb 2
ファリカの献杯/Pharika’s Libation 2
朽ちゆくレギサウルス/Rotting Regisaur 2

って、青緑の要素無いやないかい!

そう、今回紹介するのはワールドゴージャーはワールドゴージャーでも黒単です。

黒単でも組めるの?という意見もあると思うんですが、実は組めたりします。そしてデッキとしてもちゃんと動いてくれます。レガシーのカードプールならではですね。

黒単ならではの特徴として、ハンデスの枚数と複数のフィニッシャーの搭載が挙げられます。特にフィニッシャーは単色デッキとは思えないほどの多さを誇ります。

【ハンデスの枚数】
コンボ始動前に相手の手札を確認しておく必要があります(いわゆる前方確認)。ANTやリアニメイトも前方確認をしますが、ワールドゴージャーはその前方確認が最も重要なデッキでもあります。

なぜなら動く死体などで世界喰らいのドラゴンを釣っても、cip誘発にスタックで除去されたら自分のパーマネントをすべて失うリスクがあるからです。

青を含まないワールドゴージャーを組む場合は最低8枚はハンデスを入れたいところです。

このデッキでは思考囲い4枚と集団的蛮行4枚を搭載しています。

・思考囲い
ご存知1マナハンデスの王様。2点ロスはありますが、強迫と違いクリーチャーも叩き落とせるのでフェアデッキ相手にも使える上、デカ物を落として後で動く死体で釣るウマぶりもあります。稀にこちらの手札の世界喰らいのドラゴンを落とす手段にも使われます。

・集団的蛮行
インスタントソーサリー限定のハンデス、-2/-2修正、ドレインと強いことしか書いていない上に増呪コストも手札を1枚捨てるなので手札に来たファッティたちを処理する手段にもなります。

インスタントソーサリーのハンデスは、一見範囲が狭そうに見えますが、レガシー環境ではForce of Willや剣を鋤になどの強力なスペルが多数存在するため、案外腐りにくいです。また、ストーム系のデッキ相手にもキーパーツを落とす手段として優秀です。

-2/-2修正もレガシー環境では案外強く、落とせる対象として秘密を掘り下げる者の表裏、ヤンパイ、瞬唱の魔道士、サリア、封じ込める僧侶etc...と枚挙に暇がありません。

ドレインは言わずもがなですね。とどめの一撃に使ったり、グリセルブランドの能力をもう1回起動することが可能になります。

【フィニッシャーの選定】
主にワールドゴージャーのループ後に釣ってフィニッシュすることが多いのはBUG版も同じですが、黒単版は前述の通りフィニッシャー候補が多数存在するので人それぞれの好みのフィニッシャーを選定することが可能です。

自分は以下3種をフィニッシャーに添えました。

1.歩行バリスタ
無限マナを生み出すデッキのフィニッシャー。ワールドゴージャーコンボのループ後のフィニッシャーとしても優秀ですが、素出ししてじわじわ攻めることもできますし、あえてX=0で落としておいて占骨術や霊廟の秘密に生かすこともできるという実は柔軟に動けるクリーチャーでもあります。個人的には4枚欲しいところだと思っていますが、値段が値段なので他のフィニッシャーにしてもアリです。

2.妖精の女王、ウーナ
無限マナの後のフィニッシャー。ライブラリーを追放なのでエルドラージタイタンのライブラリー修復が効かないので安心してLOに持ち込めます。また、ループせずとも普通に釣ったり素出ししても強力で、能力によって生成したフェアリーとともに殴りきるパターンも実はよくあります。布告にも強いですね。

3.日焼けした砂漠
「なんだそれ?」ってなった人も多いのではないでしょうか。出たときにプレイヤー1人に1ダメージを与えるコモンの土地です。ワールドゴージャーのループに巻き込んで無限ダメージを与えることが可能になります。稀にウーナと一緒にじわじわライフを削る手段としても使われます。

BUG版とはフィニッシュ方法がえらい違うことが分かりますね。

今回採用していませんが、フィニッシャーも他に多数あります。筆者としては、以下のカードもフィニッシャー候補として考えています。

・深淵の迫害者/Abyssal Persecutor
・大釜の使い魔/Cauldron Familiar
・墓所のタイタン/Grave Titan
・厳格な者、コンラッド卿/Syr Konrad, the Grim
・群の祭壇/Altar of the Brood
・写本裁断機/Codex Shredder

・深淵の迫害者
4マナ6/6飛行トランプルという強烈なステータスを持ちます。自分はゲームに勝てなくなるデメリットもありますが、こいつでひたすら殴ってライフを0にしてからワールドゴージャーコンボのループに巻き込んでしまえば無問題。

・大釜の使い魔
出たときにドレインする猫。ワールドゴージャーのループに巻き込んでしまえば無限ドレインが可能です。また、スタンダードよろしく魔女のかまどと組み合わせてじわじわ攻めることもできます。

・墓所のタイタン
サイドボードに入れて、2戦目以降から黒単リアニメイトとして運用できます。暗黒の儀式とペタルを使って素出しも狙えます。もちろん釣るのもあり。

・厳格な者、コンラッド卿
大釜の使い魔と同期のワールドゴージャーループの新たなフィニッシャー。能力はウーナに似たようなもので、追放ではなく墓地に置かれてしまうことが利用されやすく、クリーチャーの数も相手次第で不安定なのでウーナを押しのけての採用は難しいですが、夏の帳が怖いようであれば差し替えもアリでしょう。

・群の祭壇
他のパーマネントが出るたびに相手のライブラリーを1枚削っていくアーティファクト。単体で仕事しないうえエルドラージタイタンに歯が立たないため自分のデッキからは外れてしまいました。

・写本裁断機
ワールドゴージャーのループに巻き込んでのフィニッシャーたりえる上、5マナと重いながらも墓地のカードを何でも1枚回収できるのが強力ですが、単体で仕事しないため外れました。

黒単での強みとしては、

・フィニッシャーが多い
繰り返しますが、フィニッシャー候補が多数存在するため人に遭ったものを選べる他、フィニッシュ方法を相手に読まれにくい利点があります。

・キルターンが早い
暗黒の儀式、水連の花びらを搭載しているので、2キルはもちろん1キルも発生します。

・ハンデスにより相手のデッキを把握しやすい
コンボ始動前にハンデスで前方確認するので、相手が何のデッキかが把握しやすいです。

・リアニメイトにも擬態できる
グリセルブランドの存在により、黒単疑似リアニメイトに擬態が可能です。まあワールドゴージャー自体がリアニメイトの派生ですけどね。

逆に黒単としての弱点は、

・チャリスX=0で割と詰む
相手が先手で虚空の杯を置いてくるとメインはまずきついです。なのでサイド以降から対応する必要があります。

・墓地対策でダイレクトに死ぬ
虚空の力線、トーモッドの墓所、外科的摘出がメジャーどころでしょうか。力線には漸増爆弾とファリカの献杯で、トーモッドの墓所に対しては真髄の針で、外科的摘出に対しては事前にハンデスして対処する必要があります。

・マナフラッド、マナスクリューしがち
青を組み込んでいないことによりドロー手段に乏しいため、コンボパーツを初手にある程度揃えておく必要があります。

・長引くと厳しい展開になりがち
キルターンの速さに特化した結果、長引くと色々厳しいものがあります。

黒単色での構築のため、他のバージョンと比べてはるかに安価で組むことが可能です。一番高くて歩行バリスタと思考囲いなので、そこが揃えば...といったところでしょうか(これら2種も高いのは否定できません)。


【サイドボード】
主に、2戦目以降から搭載されるであろう墓地対策に対する除去を入れることが多いです。

・トーモッドの墓所
相手が墓地利用デッキだったらこれを。外科的摘出や黒力線も候補としてはありですが、手軽に使えるカードなのでこちらを選択しました。通ればほぼ確実に墓地利用を咎められるのもGood。

・陰謀団式療法
2戦目以降だからこその採用。当たったカードを全部叩き落とせるのでより確実にコンボを狙えます。叩き落せずとも前方確認という最低限の仕事もこなしてくれます。

・真髄の針
ナイスサイドカード。相手のトーモッドの墓所だけでなく、騙し討ちやPW、フェッチランドとさす対象に困らないので、サイドインするときはまずこれを入れます。

・トーラックへの賛歌
超強力ハンデス。2枚持っていくのはさすがに強力。デルバー、墓地利用デッキ以外の相手に対して投入します。

・漸増爆弾
黒単色だと置物に触れられないので採用。チャリス対策になるほか、貯めて黒力線を破壊したりトークンを一掃したりします。こちらも真髄の針と同様腐りにくいカードなのでどのデッキに対しても基本的にはサイドインします。

・ファリカの献杯
モードでエンチャントかクリーチャー限定の布告。主に虚空の力線や安らかなる眠り対策。黒のエンチャント除去は苦境のぬかるみというカードが先に登場していましたが、あちらは2マナと軽い反面、除去したいカードを除去できない不安定さがありました。こちらは、モードによりほぼ確実に布告させることが可能になりました。少なくとも赤単プリズンやホガークヴァインは確実に虚空の力線を、ミラクルは安らかなる眠りをサイドインしてくるため、対抗してこれを投入します。もちろん虚空の力線や安らかなる眠りをメインから投入しているヘルムコンボやエンチャントレスに対しても投入します。

・朽ちゆくレギサウルス
サイド後からのエースアタッカー。3マナ7/6と驚異のサイズを誇ります。デメリットとして毎ターン手札を1枚捨てなければなりませんが、暗黒の儀式から出せること、墓地対策を張られても活躍できること、ファッティを捨てて後で動く死体などで釣れるようにできることから、前述の真髄の針や漸増爆弾とともにサイドインします。トランプルを持たないためチャンプブロックされがちなので、それを対処できる漸増爆弾とは特に相性が良かったりします。

レガシーはカードプールの広さからまだまだ解明されていないフォーマットでもあります。今回のワールドゴージャーだけでなく他のデッキでも新たなバリエーションを開拓可能なので、ぜひ挑戦してみてください。

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